SOD CAFE
“LOVE”や“FREEDOM”で世界は変わらないので、SOD CAFEへ(嘲)
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 わたしは超能力者である。


 あ、何かもうすでに、君の『話をまじめに聞こう』というモチベーションが下がるのが判ったぞ。


 いや、聞き手がどれだけ話をまじめに聞いているか、ということを推し量るのは、人並みに会話の空気を読むことができる人間ならば誰にだってできることだ。
 それは何も、超能力じゃない。


 わたしに授けられたこの奇妙な天分は、一種の透視能力だ。


 透視能力、というと何かスカートの上から女性がどんなパンツを履いているのかを見通せる、あるいは女湯と男湯を仕切る壁を見通せる、みたいに思われるかも知れないが、それは違う。


 え?何?……ますます聞く気を無くした?
 中学生レベルだな、君。
 わたしが超能力を使って道行く女性のパンツを片っ端から覗いてます、なんて話、君、聞いてて面白いか?

 

 わたしの透視能力は一種の霊感であって、研ぎ澄まされた感受性と感応性、インスピレーションと洞察力のたまものだ。

 犯罪現場を見ただけで、犯人の動機や犯行の様子、果ては容疑者の人相まで言い当ててしまう、サイコメトラーと呼ばれる超能力者たちがいるが(本人たちがそう言い張ってるのでそれを信じるとして)、わたしの能力はそれに近いものだ。


 ただ、わたしの能力はひとつのことに限定されている。
 
 わたしは、女性の体の一部分に触れることによって……その女性が一番最近にした性行為の様相を、脳裏には映像として、体感は感覚として、フラッシュバックさせることができる。


 つまりこうだ。

 たとえば駅前を歩いていたとする。
 まだ20そこそこの、なんだか死んだような目をした女の子が、パチンコ屋の広告付きのポケットティッシュを配っている。


 「CR『火垂るの墓』本日入替です~……」


 などと、彼女が気のない素振りで差し出すポケットティッシュを受け取りざまに、そっと彼女の指に触れる。



 と、その瞬間、わたしの脳裏にはありありと映るのだ。

 彼女がどこかの狭いワンルームの小部屋で、全裸でいる姿が。
 
 今は安物のジーンズに窮屈に押し込めている丸く大きな尻を、シングルベッドの上で突き出して、四つんばいになっている様が。

  Tシャツの上からは伺えない、たいへん発育のよろしい瓜型のふたつの乳房が、ベッドの弾みとともに水を満たした風船のように重く揺れる様が。

 肩越しに彼女が彼氏に送る、おねだりするような眼差しが。

 一日中バイトで声を出しすぎて、ちょっと酒やけのように掠れたそのハスキーボイスが、甘えるような吐息に変わる、その響きが。

 尻を高く挙げた後背位の姿勢で、彼女の体内ににゅるり、と押し込まれる陰茎の感覚が。
 その瞬間は、驚くべく事に……わたしも下腹部に、何ががにゅるり、と侵入してくるような異物感を感じるのだ。


 部屋の空気の臭い(つまり、アレの香りだ)や、微かに映る壁紙の色、おぼろげな彼氏のシルエット(丸坊主で中肉中背だ)、ベッドの上のシーツの感触、そして、内壁で感じる彼氏の陰茎の脈拍までもが、ありありとわたしの五感を通して再現される。


 ほんの半秒ほどの出来事だ。
 しかしその感覚はあまりにリアルで、生々しい。


 幻影の発作から開放されると……わたしはティッシュを手に彼女の前を通り過ぎていて、振り返れば先ほどは幻影の中でむき出しになっていた彼女の尻が、ジーンズの布に包まれてこっちを向いている……という具合。

 
 そんな生々しいビジョンを見た後で、ちゃんと服を着てティッシュ配りをしている彼女を改めて嘗め回すように見やるのは、また格別である。


「CR台『火垂るの墓』本日入台です~……」


 ふーん。なるほど。

 バイト先ではあんなにテンションが低いのに、ベッドの上ではねえ。

 ふむふむ。
 へーえ。

 というように。



 この能力は、自分で制御することができない。

 ありとあらゆる場で、わたしの指が他の女性に触れるたびに……その女性の直近の性体験が、リアルな映像と感覚を持ってわたしの頭で再現されるのだ。

 先日など、某ファーストフードチェーンでつり銭を受け取った際に、レジカウンターのアルバイト女子(恐らく10代後半)の指に触れてしまった。


 と、途端にわたしの視界に、毛むくじゃらの剛毛が広がり、口内に大いなる異物感が分け入ってきた……なんとそれはにまで達して、わたしを噎せさせた。


 その後感じたのは、熱い肉茎の表面と、口いっぱいに満たされた精液の苦い味、そしてその熱く粘性の高い液体が、ゆっくりと食道を通っていく感覚である。

 そのフラッシュバック発作の後、わたしははっとして顔を上げた。


 目の前で¥0の営業スマイルを作っているのは、どことなく垢抜けない、まだあどけなさを残したような、印象の薄い少女である。

 わたしは今味わった精液の味とその牧歌的な彼女の風情に大いなる落差を感じ、愕然としながら、その店でハンバーガーとシェイクを味わった。
 味わおうとすればするほど、口の中に再現された精液の後味がおぞましく思えた。


 
 この特殊な能力が、女性に対して……しかも、性体験限定で発揮される理由は、わたしにもよくわからない。まさに神秘であるとしか言いようがない。

 

 居酒屋でジョッキを受け取った際に、もう60は越えていると思われるママさんの、(悠に5年くらいは前の)ご主人との交歓が再現され、食欲も飲酒欲も性欲も、一時的にではあるが失ったことがある。

 かと思えば、役所での手続きの際に、30歳前後の生真面目そうな窓口女性の手に触れた瞬間、全身に食い込む荒縄の感覚と、肛門にこじ入れられる(おそらく人工物であろう)異物の感覚が再現され、大いに戸惑ったことがある。

 さすがに先日、通勤電車で小学生女児の手が偶然わたしの腕に触れた際(誤解しないで頂きたい。わざと触れたわけでもないし、ましてやましい気持ちなど毛頭なかった)、自宅のお布団の中と思しきところで自分の陰核をまさぐる自分の指先の感覚と、はげしい亢奮と、背徳感がわが身に再現されたときは、気が遠くなった。



 さて、勘のいい読者の皆さんならもう関心を抱かれているところだろう。

 
 そのような超感覚を持つこのわたしが、実際に女性と性行為に及べば、どのような感覚を得ることができるのかを。

 

 それはまさに、空前絶後の感覚である。


 自らの触れる相手女性の器官の感覚が、ダイレクトな直感となってわが身に再現されるのである。

 相手の左乳首に口づけすればその感覚が自分の乳首に電撃のように走る。
 
 わき腹を愛撫すればその感覚がわたしの全身を泡立て、首筋に舌を這わせれば相手が感じる感覚を自分の全身が知覚し、躰をわななかせる。

 もしや大きく開いた脚の奥に我が顔をうずめ、その舌先で快楽の中枢を刺激した暁には……。



 わたしはその恐るべき感覚を表現し、君らに伝える言葉を知らない。



 ならば、その感覚を君自身もわが身で味わうしかないだろう。
 君も多いにその未知の感覚に興味を惹かれている様子だし。

 
 自分には、そんな能力は無いと?


 失望することは無い。
 この超感覚はちょっとした修練によって、誰にでも身につけることが可能なのだ。


 はっきり言って、セルフコーチングや速読術、記憶術などよりもずっと簡単に、わたしが持つこの能力を、君も共有することができる。


 興味がわいたかね?


 ちなみに通信教育の初心者コースは¥20,000から受け付けている。


 興味を抱かれた懸命な読者の諸兄は、コメント欄まで連絡をいただきたい。


【完】   

テーマ:官能小説・エロ小説 - ジャンル:小説・文学

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