SOD CAFE
“LOVE”や“FREEDOM”で世界は変わらないので、SOD CAFEへ(嘲)
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 地方に出かけたときのことだった。
 その駅は無人駅で、電車を待っているのははじめ、わたし一人だった。

 電車がやってくるまでは雄に40分ある。

 本も持ってこなかったし、当時はi-podも持っていなかったので、わたしにできることはいやがらせのように広がる田園風景を眺めていることくらいだった。


 ああ、いったいこんなところで暮らす人間は、何を楽しみにして生きているのだろうか?
 ファミリーレストランはおろか、コンビニすらない。
 たとえば10代の若者たちは、こんな場所でどんな青春を過ごすのか。


 まあ、バイクを乗り回すには土地が有り余ってると思うけど、あぜ道をバイクで走り回るのはどうも絵にならない。
 畑の中を耕運機で走り回ってるほうが、ずっと生産的だ。


 では何だ。
 あとは不純順異性交遊か?


 そうだろうなあ、それしかないだろうなあ、などと考えていると、高校生らしいカップルがどこからともなく現れ、ホームに入ってきた。


 男子のほうは、ちびで、眼鏡をかけた、やせた少年だった。
 女子のほうは、肉付きがよい、健康的な雰囲気の少女で、まかりまちがっても美少女ではないが、目も当てられない、というほどでもない。

 わたしはホーム中央のベンチに腰掛けていたが、二人は短いホームの端っこの地べたに、べたり、と腰を下ろした。



 体勢は・・・胡坐をかいた少年の開いた足の間に、ぴったり少女のほうが納まるような感じだ。
 ちょうど、猿が毛づくろいをしているような格好である。


 
 なるほど、ここならイヤってほどイチャつけるよなあ、とわたしは思った。
 もちろん、わたしの存在を気にしなければ、という話だが。

 

 わたしはあまり二人のことを見ないように心がけて、そのまま電車を待った。
 風が強い日で、春だというのにその界隈はまだ肌寒かった。



 しばらく、何の刺激も、展開もない時間がいたずらに流れた。

 

 と、強い風がびゅう、と吹いて、二人の声をわたしに届けてくる。


 「ヤバいって・・・見られるやん」少年の声だ。
 「・・・大丈夫やって・・・見てへんって」少女が囁くように答える「・・・あっ、そこ・・・」



 自分には関係のないことだし、最初は気にしないつもりだった。
 しかし、誰かに見られているかいなか、と彼らが気にするべき対象は、わたししかいない。
 それに、今のわたしには、見るべきものもなければ聞くべきものも何もない。


 そっと顔を向けて・・・ホームの端の二人にちらりと目をやった。


 間抜け面の少年と、ばっちり目が合った。


 「・・・あっ・・・あかんて・・・やっぱりおっさん、こっち見てるわ」と少年。


 『おっさん』というのは、かなりの確立でわたしのことらしい。



 わたしはあわてて二人から目を逸らせた。
 
 と、今度は少女の声が聞こえてくる。


 「・・・・ええやん・・・」少女の声は、どこか熱っぽかった「・・・そのまま、続けて」
 「でも、見られてるし・・・」
 「見られるくらい、ええやん」
 「ええの?」
 「・・・ええって・・・続けて」



 どうやら見られてもいいらしい。
 また何気ないふりを装って・・・ちっとも何気ないようには見えなかっただろうが・・・二人の状態を確認した。


 
 『猿の毛づくろい』の姿勢は変わらなかった。
 しかし胡坐をかいた少年のひざの上に乗る姿勢で座っている少女の両脚は、線路側に向かって大きく開かれていた。
 

 たくましいくらいの脚だった。
 白いソックスは、彼女の脹脛の緊張で、張り裂けんばかりだった。


 汚いスニーカーを履いた足先が、時おりぴくん、ぴくんと跳ねる。


 後ろから覆いかぶさるように少女の背中を支えている少年の右手は、大きく開かれた少女の脚の間・・・スカートの中に消えていた。
 左手は・・・ちゃんと見えないが、少女のかなりダレた紺色のカーディガンの中に入っているらしい。

 
 彼の両方の手は、寸暇を惜しむように、せわしなく動いていた。


 「あっ・・・やっぱり・・・やっぱり・・・おっさん俺らのこと見てるわ・・・・」と少年。声が上ずっている。
 「・・・ええやん・・・そんなん・・・見させときいな・・・・」
 「・・・・でも、チラ見とちゃうで・・・ガン見やで」


 わたしは少年の言葉で、自分が指摘されたとおり、二人のことをガン見していることに気づいた。



 「・・・見たいんやったら・・・見させといたらええやん・・・
 

 少女がちらりとわたしを見やる。


 切れ長の一重まぶたの奥に、熱と冷たさが同居する黒い瞳があり、それがわたしを捉えた。
 彼女はわたしの顔を見るなり、口の端を歪めて下品な笑顔を作った。
 そしてその直後、少年の与えた刺激にぴくん、と反応すると、少女はわたしの視線から離れ、自分だけの感覚の世界に戻っていった。


 「あっ・・・見てるわ・・・ほんまに・・・見られてるわ・・・んっ」


 少女が夢見心地で呟く。


 「な、見とるやろ?見とるやろ?」少年の声はさらに上ずっている。
 「・・・見てる・・・めっちゃ・・・バリ凝視してる・・・」
 「でも・・・おっちゃん・・・怒らへんかな・・・」
 「・・・なんでえな・・・んんっ・・・なんもうちら、迷惑かけてへんがな・・・・あんっ」少女の膝が跳ねる  「・・・シュンちゃん、背中に当たってる・・・・すごい固くなってへん?」


 少女が肩越しに少年の顔を見ながら、右手を・・・後ろに回した。


 「おっ」今度は少年の肩が跳ねる。

 「すっごい・・・カッチンカッチンやで・・・・」
 「・・・おい、ちょっと・・・あかんてミキちゃん・・・あかんって・・・そんな、チャック開けたら・・・おっさん見てるがな」
 「見させときーや・・・・わああ・・・え・・・なんかもう・・・濡れてるやん・・・・」
 「そ、そんなん・・・お前こそ・・・・もうパンツべっちょべちょやぞ」
 「・・・・・そ、そこ、そこあかん・・・・あっ・・・んっ・・・ああ・・・おっさん、まだ見てるわ・・・・」

 確かに見ていた。
 見やいでか。

 「・・・あかん、あかん・・・そんな、そんなんしたら・・・出てまうって・・・・」少年はかなり、切羽詰っていた。
 「・・・・ほら、ほら・・・もう、ぴくんぴくんしてる・・・人に見られてると・・・コーフンするやろ
 「・・・おまえ、ほんまにエッチやな・・・・いつからそんなに、エッチになったんや・・・・」
 「シュンちゃんやん・・・エッチにしたんは・・・・あ、そこ、そこ、そこ、もっと・・・」



 少女の腰が、上下に、前後に、左右に揺れている。

 わたしはもう、半身を彼らのほうに向けて、その一挙一動を見守ってきた。



 「・・・・見てる・・・・めっちゃ見てる・・・・おっさん、超コーフンしてる・・・」少女がうわごとのように呟く。
 「おまえも・・・見られてたら・・・もっと興奮するんやろ・・・ほら・・・なんか、いつもより・・・・」
 「・・・あかん、そんな、そんなとこあかんって・・・・あ、でも、なんか・・・なんかいつもより・・・」


 いまや少女は少年の膝の上で背を弓なりに逸らし、胸を突き出していた。
 カーディガンの奥でその乳房をこねまわす少年の手の動きが、はっきりと見て取れる。




 と、いうところで電車がやってきた。
 信じられない速度で、あっという間に、40分が過ぎていたのだ。



 『ファック!!』



 わたしは心の中で毒づくと、大いに後ろ髪を引かれながら、電車に乗り込んだ。


 ホームを出て行く電車の窓からも、ちらりと少年と少女の姿を確認する。
 
 少年と少女は、『猿の毛づくろい』の姿勢のままで・・・車内のわたしを見送ってくれた。
 一瞬、大きく開いた少女のスカートの中が見えた。

 ブルーのコットンのパンツの中に、しっかりと少年の手が納まっていた。


 電車が駅を離れてからしばらくして・・・わたしはガラガラに空いた車内でマヌケのように突っ立っていることに気づいた。
 適当な席を見つけて、腰を下ろす。
 窓から見ると、駅はもうずっと遠くて、小さくなっていた。
 



 深くため息をつく。



 次の駅で、女子高生が一人乗ってきて、わたしの正面に座った。
 さっきホームにいた少女と、同じ制服を着ている。
 マッシュルームのようないまどきではない髪形をした、大人しそうな少女だった。
 


 「誰かさんと誰かさんがむ~ぎば~たけ~・・・


 わたしは、わざと、少女に聞こえるように低い声で歌った。


 「クチュクチュクチュクチュし~てい~る、い~じゃな~いか~・・・


 少女は明らかに怯えていた。
 そしてちらりと、恐る恐る、わたしを見ると・・・あわてて視線を逸らせた。


 「ぼ~くに~はかんけ~いな~いけ~れど~・・・


 少女が立ちがり、隣の車両に移っていく。
 その小さな尻が揺れながら去っていくのを見送りながら、わたしは歌の最後の小節を同じ調子で歌った。


 「・・・い~つかはだ~れかさんとむ~ぎば~たけ~・・・


【完】














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